次に全国炭酸泉調査を行った唯一の事業者である花王株式会社から以下のような結果報告がされました。

浴剤事業部 ブランドマネージャー 古瀬和夫氏
(前略)直入町におじゃまになりまして、全部で12箇所くらいの温泉を採取させていただきました。(中略)分析をしてみたところだいたい長湯温泉は、1,000ppmから1,400ppmぐらいの、ということで、その他の炭酸泉を全部歩いてみたんですが、長湯温泉ほど高濃度でかつ温度が高く、お湯の量が豊富な温泉というのは、他にないということがわかりました。
(中略)バブの場合はだいたい一錠で100ppmで、長湯温泉は平均しますと、1,200ppmと濃度が10倍以上あるということも、(後略)
浴剤事業部 部長 高森茂氏
(前略)フランクフルトの北へ20キロほど行ったところに、バードナウハイムというのがありましたが、炭酸泉が長湯と同じくらい出るところがあります。私が長湯にどうしてびっくりしたかと申しますと濃度も高いが、噴出量も多いんです。一箇所だけからじゃないんです。
(全国の炭酸泉の状況:中略)温泉の規模、それから濃度、温度からいいますと長湯というのは、日本の炭酸泉で西ドイツ並みに出ている唯一の温泉であるということを私が確信を持って言わせていただきます。(後略)
この調査結果により、「日本一の炭酸泉」という言葉が誕生しました。
当時の「日本一の炭酸泉」というのは、炭酸ガス濃度が高いということでなく、
「炭酸ガス濃度」「温度」「湧出量」の3つの要素を総合したものです。
@九州大学 教授 引地與五郎氏
『整備すれば世界一、下がっても第二位の温泉たる泉質である』
(昭和8年・当時の長湯温泉協会作成パンフレットより)
A京都大学 名誉教授 由佐悠紀氏
『長湯は高温でありながら、炭酸泉基準を超す源泉が複数ある温泉群。
規模や湧出量を総合的に判断すれば"日本一"が間違いとは言いきれない。』
(2007年4月14日・西日本新聞)
B北海道大学医学部 名誉教授 阿岸祐幸氏
・ 炭酸ガス濃度が高い。そして温度が高いことで、これはユニークです。
・ ガス成分がなくてもカルシウムやマグネシウムの含有量が高い。そのうえ他に有害物質がありませんから、飲めば胃腸や便秘に非常に効果があります。炭酸水素塩泉ですから美容に効果があります、ナトリウムとくっつけば、皮膚の角質層を溶かします。
・ ペーハー値が7.0±0.2ほどで、刺激が少なく万人向け。
・ メタケイ酸が、めったやたらに多いんです。これは普通50mg以上で温泉として認められるんですが、200mg/L以上もあり、極めてハイクラスで、ヨーロッパなら一番です。これは湯をまろやかにし、肌に潤いを与え保湿効果もあります。鉄も含まれていますから、湯が少し赤いですし保温効果もあります。
・ 自然環境が優れています。川があり、森林があり、食材、文化資源、国際交流施設もあるということで、これは大変重要な要素です。これだけでも総合すれば日本一ですね。オンリーワンという意味で確かに日本一です。
(2007年6月14日・第3回源泉かけ流し全国温泉サミットより)
C札幌国際大学 教授 松田忠徳氏
『玉川温泉の湧出量は9,000Lもあって確かに日本一ですが、温度が98度と高く、ほとんど使えなくて放出しています。入る場合は加水しますが、そうすると炭酸泉ではなくなります。濃度の高い温泉は温度が15度と低くて実質的には使えないのです。ですから専門家であればあるほど、この長湯が最大の特徴である"人が入れる"適度な温度帯の温泉が新鮮な状態で楽しめるということをもって、限りなく日本一に近い温泉であることを否定する人はいないと思います。』
(2007年6月14日・第3回源泉かけ流し全国温泉サミットより)
研究者の皆様も遊離二酸化炭素量のみのことではなく、
温度と濃度、湧出量、規模や地域特性などを複合的に
重ねられた評価をされています。
温泉には効能がある。しかし、自分で効能を感じ取れる湯はそう多くない。炭酸ガスを含む温泉は「血管拡張」「血行促進」がうたわれるが、良質の炭酸系温泉では、入浴者が「ああ、血管が広がって血行が促進しているナ」と感じることができる。皮膚の表面ではサイダーよろしく涼やかに感じられ、逆に皮一枚下の体内では血がめぐって温まる独特の感覚だ。「外はシュワシュワ、中はポカポカ」である。
全国には炭酸ガスを多く含む源泉があり、「炭酸ガス含有量が日本で第○位」とか「○○県ナンバーワンの炭酸ガス」と誇る温泉もある。しかし、数字を誇る「炭酸泉」には、いざ浴槽に浸かってみれば炭酸ガスの片鱗も感じられない「気の抜けた温泉」も実のところ多い。「数字だけ立派」「分析表美人」の炭酸泉は世間にたくさんある。実態とかけはなれた数字だけの議論には感心しない。
一般に、炭酸系の温泉は生ビールのように「鮮度が命」であり、扱いが悪いとアッサリ気が抜けて「ただのお湯」になってしまう。加熱したり、遠くまで引き湯したり、衝撃を与えたりすれば、温泉に微妙なバランスで溶け込んでいた炭酸ガスは簡単に飛び去っていく。
いくら「源泉」の段階で炭酸ガスが多量に含まれていても、浴槽で感じられなければ意味がない。「出来立ては美味しかったんですけどねえ」と言われながら冷め切った料理をだされるようなものだ。
一方、長湯温泉である。長湯の湯はほとんどが自家源泉で素晴らしい鮮度を誇る。そもそも源泉が入浴適度で湧いているので、加熱の必要がない。だから、炭酸ガス含有量が多い施設でも、数字上それほど多量でない施設でも、じっくり湯に入っていれば自分の身体で「ああ、炭酸ガスが効いているな」と感じることができる。湯に沈めていた部分は血管拡張により紅潮する。手のひらをグッグッと握ると、自分の血流を感じてポカポカする。湯上りには血行が促進されるためか、心地よく眠くなる。長湯温泉に入湯した後の昼寝は至福の時間である。不眠症が治ったという人もある。
炭酸ガスの効果を感じ取れる温泉、というジャンルで勝負すれば、恐らく長湯温泉は日本一の規模だろう。だからこそ、多くの温泉の専門家は「日本一の炭酸泉」に異論を唱えなかったのだと思う。なぜなら、長湯温泉を訪れてその湯を体感し、そこここで良質の湯が湧く温泉街を歩き、大変まっとうにお湯が扱われている現状を見れば「日本一の名に恥じぬ」と納得するからである。
↓下の写真をクリックしてみてください。 大分県内の温泉のお湯が揺らいで見えます

今回の『日本一の炭酸泉』宣言にあたり、数多くの皆様から激励のメッセージを賜りました。
その一部を紹介させていただきます。
| 日本最高の炭酸泉活用温泉保養地 長湯温泉 |
| 東北芸術工科大学大学院博士課程 ドイツのクアオルト研究者 小関信行 |
| 足元の斜面を下り、ライン川を越え遠くの丘の斜面まで、美しいワイン畑が続く。振り返れば東方に、黒緑色の森林が広がる山並みに「黒い森」が迫る。 ここは、長湯温泉のある竹田市の友好都市、バートクロツィンゲン市の丘の上。足元のワイン畑は、同市から旧直入町に寄贈されたものだ。ドイツはもとよりヨーロッパでも高名な、高濃度の炭酸泉を活用するクアオルト(健康療養地)バート・クロツィンゲン市の中心は、テルメ(温泉施設)ヴィタ・クラシカであり、ロビーには御前湯との提携書が掲示され、日本式庭園や日本式の特別な浴槽もあり、世界各国の人から活用されている。 ドイツには、健康を重点に滞在出来る場所が5千箇所以上あるが、その中に州から特別に認証された高度な医療設備を有するクアオルトは、テルメのほか、数十haのクアパーク(保養公園)、クアハウス(交流施設)、トリンクハレ(飲泉所)等が一体となり、自然景観と歴史的街並み景観の保養に適する高品質の環境が維持されている。 長湯温泉も、古い歴史の上に、高度なドイツのクアオルト思想を取り入れ、外湯の中核となる高濃度の炭酸泉を活用する瀟酒な木造建築 御前湯、町内各所の飲泉所、芹川の周辺に点在する特色ある旅館や外湯、散策路として休息施設等、保養地として心安らぐようなデザインで整備され、日独の温泉文化が融合した中で滞在する楽しさを提供し、他の炭酸泉の温泉地には無い特筆すべき地域全体の療養・保養地環境の品質を維持している。 この地域全体の環境設備と品質確保が、ドイツにおけるクアオルト認定の重要な要件であり、この基準から判断すれば、長湯温泉は、日本最高の炭酸泉活用温泉保養地と言える。 日独の温泉文化が融合されたデザインの飲泉所 |
| 肌にしみる心地よさ |
| 旅行作家 野口冬人 |
| 芹川河床にあたかも大きなイソギンチャクを思わせるような露天風呂を見い出して、裸天国を楽しんだのは、もうかれこれ30年も前のことだ。 久住山の裾の長湯温泉を知ったのは、大分空港からレンタカーを借りて、熊本方面へ抜けようと思って芹川沿いの道をたどり、たまたま長湯温泉を見い出した。 白濁した炭酸泉の湯が、露天風呂にあふれていて、なんともいえない自然の雰囲気いっぱいの温泉であった。カニ湯と呼ばれている露天風呂の入湯を自然児になって楽しんでいると、向かいの宿の2階の網干に体を寄せた湯治客らしい中年、初老の男女が手を振って私たちを歓迎してくれていた。私も裸の身体を湯船から立って手を振って答えた。 振り返ってみても、なんともほほ笑ましい風景を私たちは演出していたものであった。 その折りがはじめての長湯温泉で、特に宿の当てもなく、国民宿舎直入荘へ行ったら泊まれるというのでそこに宿をとった。温泉の入っている公共の宿ということで、私は当時『旅行読売』に『療養の温泉』として連載していたので、その折の紀行を書いた。 それから数年して、再び長湯温泉を訪れた。今度は、やまなみハイウェイをたどって、瀬の本から久住赤川温泉を訪ねたあと長湯へ入って、大丸旅館に泊まった。 その後、当時は直入町の役場の職員であった首藤勝次さんと知り合う機会に恵まれ、長湯温泉の再開発、ドイツのバードクロッチンゲンとの交流など、長湯温泉の地道な温泉造りに魅了されて、また私どもの旅行作家の会にも参加していただくなど、さまざまな交流を深めて行った。 なによりも長湯の湯のよさが私の心をとらえた。長湯の開発に力を入れる首藤さんの情熱にも惹かれた。 その頃は、そんなにメジャーではなかった長湯温泉へのいく度かの訪泉によって、ここがまれにみる良質の炭酸泉であることが分かってきた。私は全国の温泉の約95%は訪れている。山形県の泡ノ湯温泉や小海線沿線の海ノ口温泉、洪水に埋められて今は宿がなくなった木曽の湯川温泉の炭酸温泉、そして鹿児島県のラムネ温泉、その他など、全国の炭酸泉の温泉も数多く訪ねているが、長湯の自然の温泉、特に数年前に開発されたラムネ温泉館の今のおしゃれな建物になる前のそれこそ自然に湧出している源泉に入浴して、肌にびっしりとまとわりつく気泡の見事さはいつまでも忘れられないものである。 仙台の奥に忘れられている金山温泉の湯が、やはり全身に気泡がまとわりつくいいお湯で、私はひそかに愛好しているのであるが、長湯はそれをはるかにしのぐいい湯であった。長湯温泉をベタぼめしているわけではないが、とにかく長湯の湯の良さは入浴してみないと分からない。 そして炭酸泉の飲泉効果もまたすぐれたものがあり、湯町のどしんと立派な飲泉塔を持っているのもうれしい。御前湯の近代的な共同浴場も健康にいい温泉のシンボルである。 私は長湯温泉が大好きで、機会があればいつでも訪れたいと思っている。そして星空を眺めながら、あの河床のカニ湯露天風呂に入って、自然の恵みを心ゆくまで味わいたい。 |
| 日本一を誇れ、長湯温泉 |
| 温泉研究家 斉藤雅樹 |
| 温泉には効能がある。しかし、自分で効能を感じ取れる湯はそう多くない。炭酸ガスを含む温泉は「血管拡張」「血行促進」がうたわれるが、良質の炭酸系温泉では、入浴者が「ああ、血管が広がって血行が促進しているナ」と感じることができる。 皮膚の表面ではサイダーよろしく涼やかに感じられ、逆に皮一枚下の体内では血がめぐって温まる独特の感覚だ。「外はシュワシュワ、中はポカポカ」である。 全国には炭酸ガスを多く含む源泉があり、「炭酸ガス含有量が日本で第○位」とか「○○県ナンバーワンの炭酸ガス」と誇る温泉もある。しかし、数字を誇る「炭酸泉」には、いざ浴槽に浸かってみれば炭酸ガスの片鱗も感じられない「気の抜けた温泉」も実のところ多い。「数字だけ立派」「分析表美人」の炭酸泉は世間にたくさんある。実態とかけはなれた数字だけの議論には感心しない。 一般に、炭酸系の温泉は生ビールのように「鮮度が命」であり、扱いが悪いとアッサリ気が抜けて「ただのお湯」になってしまう。加熱したり、遠くまで引き湯したり、衝撃を与えたりすれば、温泉に微妙なバランスで溶け込んでいた炭酸ガスは簡単に飛び去っていく。 いくら「源泉」の段階で炭酸ガスが多量に含まれていても、浴槽で感じられなければ意味がない。「出来立ては美味しかったんですけどねえ」と言われながら冷め切った料理をだされるようなものだ。 一方、長湯温泉である。長湯の湯はほとんどが自家源泉で素晴らしい鮮度を誇る。そもそも源泉が入浴適度で湧いているので、加熱の必要がない。だから、炭酸ガス含有量が多い施設でも、数字上それほど多量でない施設でも、じっくり湯に入っていれば自分の身体で「ああ、炭酸ガスが効いているな」と感じることができる。湯に沈めていた部分は血管拡張により紅潮する。手のひらをグッグッと握ると、自分の血流を感じてポカポカする。湯上りには血行が促進されるためか、心地よく眠くなる。長湯温泉に入湯した後の昼寝は至福の時間である。不眠症が治ったという人もある。 炭酸ガスの効果を感じ取れる温泉、というジャンルで勝負すれば、恐らく長湯温泉は日本一の規模だろう。だからこそ、多くの温泉の専門家は「日本一の炭酸泉」に異論を唱えなかったのだと思う。なぜなら、長湯温泉を訪れてその湯を体感し、そこここで良質の湯が湧く温泉街を歩き、大変まっとうにお湯が扱われている現状を見れば「日本一の名に恥じぬ」と納得するからである。 |
| 長湯温泉の出会い |
| 温泉ビューティ研究家 石井宏子 |
| 大分県長湯温泉は、あこがれの温泉地でした。日本には少ない、源泉温度のまま炭酸成分を体感することができる「ラムネ温泉」があることで、温泉通にとって一度は行きたい有名な温泉地です。 まだ、温泉研究家として独立して間もない頃、この長湯温泉への旅で、素晴らしい方々と出会うことができました。長湯温泉の御前湯プロジェクトを達成し、初代館長で観光カリスマの首藤勝次さん。くじゅう高原で開催されたフォーラムで基調講演をなさった、JTB常務取締役の清水慎一さん、旅行作家の竹村節子先生、東北地域研究所 所長の志賀さん、秘湯・壁湯温泉 福元屋の岐部さん。大丸旅館の女将さんや長湯温泉のみなさま…。 「温泉と共に生きて行きたいので、会社を辞めました」と口走り、温泉への情熱だけはいっぱいだけれど、まだ海のものとも山のものともわからない、駆け出しのわたしを、大笑いで「この子を何とか生きていけるようにしなきゃならないなぁ…」などと言って、みなさんあたたかく迎えてくださいました。 ![]() 「ラムネ温泉はね、夜入ってみなさい」と、突然の不思議なキーワード。家族風呂を予約しておいたから、今すぐ入ってきなさいという、首藤さんのご厚意で、「はい!」と、即刻宴会を抜け出して、ラムネ温泉館へまっしぐら。大丸旅館の橋を渡り、川沿いの道をてくてく歩く、この温泉情緒がたまらない長湯温泉の魅力でもあります。家族風呂には2つの湯船があります。まずは、42℃のあたたかい湯船へ。こちらで、少しカラダを温めたら、いざ、33℃のラムネ温泉の源泉風呂へ。「湯船へ入ったら、しばらくじーっとしているんだよ。」と、おっしゃっていたっけ。ぬる〜い温泉の中で、じーっとしていると、じんわり体があたたまってきます。 そしてついに感動の瞬間がやってきました。「全身に銀の泡」まさに、奇跡の瞬間です。湯船のオレンジライトに照らされて、肌についた炭酸の泡がキラキラと銀色にかがやくのです。なるほど。だから「夜に入ってみなさい」とおっしゃってたんだ。肌についた泡に触れると、プチプチとはじけます。まるでシャンパンのお風呂に入っているみたい。この時、わたしの目はハートマークになっていたに違いありません。 まさに、うっとりの感動体験、忘れられない温泉との出逢いになりました。3月半ばだというのに寒い夜でしたが、帰り道は体の芯までぽっかぽか、まさに、自然の恵み"炭酸泉"の血行促進作用はおそるべしでございました。 |
| 故郷への想い |
| 拝啓 勝次君 ご無沙汰しております。益々御壮健の事とお喜び申し上げます。 私方も無事に過ごしておりますのでご安心下さい。 早速ですが、先日購入した週刊誌に、長湯温泉ラムネ温泉の捏造疑惑が書いてありましたのですぐにこの手紙を書きました。 私達長湯出身の者にとっては、長湯温泉は生まれてから現在に至るまで心身の成長に大きな良い影響を与えてくれました。 たまに帰省しても、長湯温泉は建物の外観は変わっても、豊富な湯量、自然の美しさ、地元の人の温かさは、今も変わっていません。日本一の温泉と自負しています。 日頃から勝次君をはじめ地元の皆さんの地道な活動の成果と感謝しています。 一週刊誌の中傷に負けず、これからも長湯温泉発展の為に頑張って下さい。 影ながら応援しています。又家族で帰省しますので、その時はよろしく! |
| 敬具 愛知県豊橋市在住 佐藤鶴来(直入町出身) |
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